2013年2月21日に「FirefoxでPDFの文字が表示されない・文字化けする場合の設定」という記事を書いてから、2年が過ぎました。
この記事では、Firefox 19から標準で動作するようになったPDF.js(内蔵PDFビュアー)が日本語を含むPDFの表示が弱すぎると言うことを書きました。
縦書きを多用している新潟市の市報を表示したら、以下の画像の様に縦書き部分が正常に表示されないという、かなり厳しい感じの品質でした。PDFデータは「市報にいがた(平成25年2月17日 2399号)」(新潟市)です。
あれから、2年。
PDF.jsはどこまでレベルアップしたのか、同じデータで見てみましょう。
今回はFirefox 37で見てみます。2年間でFirefoxのバージョンは18も変わったのですね。
早速、FirefoxのPDF.jsで表示してみます。
おお、イイ感じではないですか!
縦書きのPDFの表示もかなり進化していますね。パッと見では大丈夫そうです。
念のため、Acrobat XIのプラグインで見てみます。
違いが分かりづらいのでアニメーションGIFで比べてみます。(クリックで拡大します)
行が下に伸びている部分が結構ありますね。
右側の「冬季スポーツの新たな拠点に」の記事の本文の最初の段落が分かりやすいですね。
左側だと「万代島を自由なにぎわい空間に 跡地利用について検討会が提言」の表題部分が分かりやすいでしょうか。
拡大して見てみましょう。
縦書きの詰め(カーニング)が入っている部分の再現性が良くないようですね。
●結論
FirefoxのPDF.jsで縦書きの日本語が含まれるPDFの再現性は、以前に比べれば格段に進化し、文字が読める様にはなったが、文字詰めのある部分は再現性に問題がある。
Acrobat(Adobe Reader)プラグインを使用して、PDFを正しい表示にする方法は以下のページをご覧ください。
●余談
PDF.jsで縦書きの文字が読めるようになったと言っても、まだまだ苦手な縦書きもあるようです。
以下のPDFでは『農園体験型カフェ「畑の朝カフェ」から燕三条の魅力を発信しています!』の左にある「未来を創る、新潟人」で文字間を空けた表現をしているのですが、ほとんどの文字が重なってしまっています。
PDFは「県民だより平成27年春」(新潟県)の表紙です。