概要 ▶ SOPAへの抗議活動は様々なサイトで行われたようですね。私は結局GoogleとFlickrとWikipediaくらいしか見ませんでしたが…。SOPAの問題点は以下のページで簡潔にまとめてありました。 SOPAのおおまかな特徴は、以下のとおりです(同様の内容を含むPIPAはSOPAの上院版と言われています)。 著作権侵害コンテンツを含むサイトへのアクセス遮断をISPに命令できる(DNSブロッキング
SOPAへの抗議活動は様々なサイトで行われたようですね。
私は結局GoogleとFlickrとWikipediaくらいしか見ませんでしたが…。
SOPAの問題点は以下のページで簡潔にまとめてありました。
SOPAのおおまかな特徴は、以下のとおりです(同様の内容を含むPIPAはSOPAの上院版と言われています)。
- 著作権侵害コンテンツを含むサイトへのアクセス遮断をISPに命令できる(DNSブロッキングなどによってISPが通信を遮断するようになる)
- 著作権侵害コンテンツが1つでも含まれていればサイト全体を停止できるとも解釈可能な表現になっている
- 著作権侵害コンテンツへの資金提供を停止させる(GoogleなどのAdネットワークや、PayPalやVisaなどに対して、著作権侵害コンテンツを含むサイトとの取引停止命令を出せるようになる)
- 検索エンジンの検索結果から著作権侵害コンテンツを含むサイトの削除を命令できるようになる
- 著作権侵害コンテンツのホスティングだけではなく、著作権侵害コンテンツへのリンクも対象
このように広範な内容が含まれています。この法案が成立すると、WikipediaやYouTubeなどの、不特定多数のユーザーがコンテンツを作成もしくは投稿するような形態のWebサイトの多くが運営困難になってしまいます。
なぜWikipediaは停止するのか――SOPA抗議活動をひもとく - @IT
かなり強力な内容になっていて、1つでもそういったコンテンツがあれば全部アクセスを事実上遮断できるというものになっているようです。
これはコンテンツを色々書き込まれるサイト運営者からしたら大変なことだと本当に思いますね。コメント欄ですら、著作権侵害コンテンツ(いわゆる誰かの文章のコピペ)が書き込まれる可能性はあるわけですし、サイト運営者がいちいち権利者確認はできないでしょうから。
この流通をストップさせるSOPA・PIPAは、ちょうどイランの核兵器開発の疑いによるアメリカの経済制裁のニュースを耳にしていたので何となく似ているなとも思いました。
核兵器の開発の疑いがあるのでその国との経済の流れを打ち切らせるように各国に働きかけていますからね(銀行を通した資金の移動を停止する=原油などの商品を購入できない/流通させない)。
アメリカ国務省は、核開発を続けるイランにガソリンなどの石油製品を輸出したなどとして、おととし成立した法律をもとに中国の石油会社とシンガポールの貿易会社など合わせて3つの会社を、アメリカへの輸出を禁じる制裁の対象に加えたと発表しました。
《中略》
アメリカは、イランに対してより厳しい制裁を科すため、先月、イラン中央銀行と外国の金融機関との取り引きをできなくすることを目指す法律を成立させ、イランに対する包囲網のさらなる強化を図っています。
米 イラン追加制裁で3社発表 NHKニュース
これは不適切なコンテンツがサイトにあったら、データの流通の元であるDNSや検索エンジンの結果に手を入れて、サイトへの人の流入を防ぎ、サイト活動を不活性にする(=閉鎖に追いやる)というSOPA・PIPAの方針と似ていると思いませんか?
さて、SOPA・PIPAへの抗議活動が終わった後のWikipediaとFlickrを見てみましょう。
Flickr
まずは自分でもSOPA・PIPAへの反対の意思を表明できたFlickrから。抗議活動中は以下の様な画面でしたが
現在は何事もなかった様に普通に表示されています。
まぁ普通でしたね。
Wikipedia
続いてWikipediaですが、SOPA・PIPAへの抗議活動中は以下のようにブラックの画面でしたが現在はホワイトを基調としたデザインに変わっています。
Wikipediaもセンスがありますね。おもしろい。
コンテンツの権利侵害をしていて良いわけではないが
コンテンツの権利侵害は大きな問題ですが、今回のSOPA・PIPAはあまりにも現実的ではない話の様に思えました。メディア王のマードックさんもSOPA・PIPAへ賛成しているようですが、同じ事がテレビ・新聞などに適用されたら、1つの番組・新聞記事で権利侵害があったら、TV全放映停止・新聞流通のストップ(全回収)ということになってしまうと思うのですが、どうなんでしょうかね…。
今回のSOPA・PIPAの提案はとりあえず一番きつそうな案を打ち上げておいて、現実的な落としどころを探る戦術なのかもしれません。