概要 ▶ 『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』(山田真哉著・光文社新書)を読みました。さおだけ屋はなぜ潰れないのか?著者:山田真哉価格:735円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る新書で早い人は1~2時間程度で読める内容です。この本は『「会計が嫌い」「会計が苦手」「会計を学んでも意味がない」と思っている方のためにあります』(表紙カバーの前書きから)とありますが、どちらかというと嫌いな人が好きになるかという
『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』(山田真哉著・光文社新書)を読みました。
さおだけ屋はなぜ潰れないのか?
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新書で早い人は1~2時間程度で読める内容です。
この本は『「会計が嫌い」「会計が苦手」「会計を学んでも意味がない」と思っている方のためにあります』(表紙カバーの前書きから)とありますが、どちらかというと嫌いな人が好きになるかというとちょっと疑問な感じです(´・ω・`)
会計の話を織り交ぜた読み物くらいに考えて読めばさらっと読めます。
なぜこの本を読み始めたかというと、実は新潟市読書会という読書会で『会計天国』(竹内謙礼/青木寿幸著・PHP研究所)という本が課題図書だったのですが、結構簡単に会計のことが理解できるホントいうことだったのですが、どうも途中から理解が難しくて「もっと基本に戻らないとダメだな、こりゃ」と思って読み始めました。
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さて、この『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』ですが、amazonのレビューでは簡単過ぎるとか浅いとか、タイトルの回答が…書いてありますが、考えながら読むとまたおもしろい本ではありました。
目次
- プロローグ:どうして「会計」はむずかしいのか?
- エピソード1:さおだけ屋はなぜ潰れないのか? ――利益の出し方――
- エピソード2:ベットタウンに高級フランス料理店の謎 ――連結経営――
- エピソード3:在庫だらけの自然食品店 ――在庫と資金繰り――
- エピソード4:完売したのに怒られた! ――機会損失と決算書――
- エピソード5:トップを逃して満足するギャンブラー ――回転率――
- エピソード6:あの人はなぜいつもワリカンの支払い役になるのか? ――キャッシュ・フロー――
- エピソード7:数字に弱くても「数字のセンス」があればいい ――数字のセンス――
- エピローグ:普通の人が「会計」を学ぶ意味
「エピソード1:さおだけ屋はなぜ潰れないのか? ――利益の出し方――」より
「商売の基本」=「利益の出し方」とは何なのかを扱った章です。今更言うまでもないことですが、利益を出すには
- 売り上げを増やす
- 費用を減らす
(P36より)ということが重要です。
売り上げを上げるための方法のひとつとして 「単価を上げる(商品価格を上げる)」 、また、費用を減らすための方法のひとつとして 「初期投資が掛からないものを選択する」 といったことが挙げられています。
まぁ当たり前といえば当たり前なことですが、「単価を上げる(商品価格を上げる)」はわかっているけど、サービス業(ネット印刷)にいる人間としては、なかなか実行するのが難しい問題だよなぁと思ったりしました。これはプリンター業界により印刷需要の領域を浸食されたり、ネット告知という形になってリプレイス(置き換え)されてしまったりといった厳しい状況にあるためです。
後々出てきますが「売り上げ=単価×数」なので、ここからは目をそらしては商売ができませんので、バランスなども考えて知恵を絞らないといけないですね。
「初期投資が掛からないものを選択する」というのは、今の仕事だと、今ある機材などでできる新しいサービス展開といったことになるのでしょうか。これはアイデアを出す力が問われそうです。
エピソード1で興味を引かれた箇所
さて、エピソード1で興味を引かれた箇所は「費用対効果のウソ」「会計にだまされない方法」というセクション。食器洗い乾燥機を例に挙げて「年に水道代が8万円もお得に」なる代わりに、電気代は考慮されているのか?という疑問を投げかけて、トータルではあまり変わらないということがわかったり、今までの生活費を見直してみて、本当に水道代を年に8万円引けるのか?ということを考えてみたりと、なかなかおもしろいなと思いました。
トータルで考えること、例えば車の燃費も、メンテナンス代・車検代なども考慮して考えてみるとどうなるのか、といったことが身近な例でありそうです。(金額にできない居住性・乗り心地・格好良さなんてのもありますけど)
情報源がかたよっている場合、本当の費用対効果がわからない
『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』(P44)
トータルで考えるためには、情報源(様々な角度からの指標)が必要です。一部の指標に だけによる 判断は十分注意しないといけませんね。
本当に…というのは「○円お得」と言われると、その 引かれる前の金額のものがあたかも既にあった様な感覚 に囚われてしまいます。本文中では年96,000円の水道代が80,000円引かれて16,000円…とはならないという例が示されていました。意識してその対象となるものにかかっている費用を考えないと危ないですね。
なお、さおだけ屋はなぜ潰れないのか…については、ちょっと…考察が甘いのでは…と思いますが、あくまでわかりやすい例だということで深く考えないことにします( ̄▽ ̄;)
というところでまた次回。続きは後日 (。・ω・)ノシ