みなさんはどんな車に乗っていますか?
最近ではほとんどの車がアイドリングストップの機能が付いた自動車になっていますよね。
アイドリングストップは、停車時または低速時にエンジンへのガソリンの供給を停止して、燃費の向上や環境負荷の抑制を狙った機能です。
私のワゴンR スティングレーも、アイドリングストップの機能が付いていて、節約したガソリンの量なども表示されます。以前、節約したガソリンの量がメーター表示を超えて一周(カンスト)したので結構な量のガソリンを節約できているのだなと感じました。
さて、この燃費にも環境にも良いアイドリングストップの機能ですが、本体にアイドリングストップをOFF(キャンセル)するボタンがあるのです…。
なぜこんなアイドリングストップという燃費にも環境にも良いことを止めてしまうボタンが付いているのでしょうか?
実際にこのアイドリングストップOFFの機能をワゴンRで使ってみてわかったことをお伝えします。ほかの車種では違うかもしれませんので、そこはご理解ください。
アイドリングストップシステムOFFスイッチを押してみる
まずアイドリングストップシステムOFFスイッチを押してみるとどうなるのでしょうか?
2秒くらい長押ししてみると、メーターパネル内に「アイドリングストップをOFF」にしたマークが点灯します。
この状態になると、アイドリングストップにはなりません。アイドリングストップ機能がキャンセルされた状態になります。
※アイドリングストップ機能をONにするには、再度このスイッチを長押しするか、エンジンを切って再始動すると戻ります。
アイドリングストップ機能のキャンセルはどういう時に使うの?
アイドリングストップ機能をキャンセルした状態では、当然ですがアイドリングストップが動作しません。
エンジンの振動や音対策
アイドリングストップは燃費にも環境にも良い機能ですが、ハイブリッド車でない限り、アイドリングストップ(エンジン停止)からエンジンが動作させるための始動時の振動や音が気になります。
特に交差点の距離が多い場合や渋滞時に「アイドリングストップ ⇔ エンジン動作」の状態の切り替えが多くなって運転者が不快な気持ちになる場合があります。アイドリングストップ機能をキャンセルすると、この不快な状態が発生しないため、快適な運転ができます。
暑さや寒さ対策
私がアイドリングストップ機能をキャンセルすることで大きなメリットだと感じたことは、エアコンです。
スズキの車にはエコクールというアイドリングストップの時でも、温度上昇を抑える機能が付いています。
画像出典:スズキの次世代テクノロジー エコクール | スズキ
空調ユニット内に内蔵した蓄冷剤をエアコン使用時の冷気で凍らせ、アイドリングストップ中の送風時でも冷たい風をキープ。暑い日でも快適に過ごせるとともに、室内温度上昇によるエンジンの再始動を抑え、低燃費に貢献します。
スズキの次世代テクノロジー エコクール | スズキ
ワゴンRでは、電気消費量を抑えるためだと思われますが、アイドリングストップの時にエアコンの出力(風量や温度調整レベル)が抑えられます。この出力を補うためにエコクールがあるということですね。
この機能は便利といえば便利な機能なのですが、上の画像のグラフにあるように温度上昇の上がり方を緩やかにするだけで、結果的にはアイドリングストップの時には温度上昇していきます。
このため、暑い季節に車を運転するときには、アイドリングストップ機能が動作することで、エアコンの出力が弱まって、冷えづらくなってしまうのです。
交差点の信号待ちなどでアイドリングストップ機能が動作するたびに、「暑い…」という嫌な気持ちになってしまいます。
実は冬でも同じです。
冬場の寒いときにアイドリングストップ機能が動作すると、エアコンの出力が弱まって、暖かい空気が少なくなってしまいます。冬場の暖かい空気を作るのは基本的にエンジンの熱を利用しているはずなので、夏場のクーラーよりは電気消費量は少ないと思うのですが、そこは夏場と同じようにエアコンの出力が弱まってしまうので、アイドリングストップ機能が動作すると「寒い…」と残念なことになってしまいます。
アイドリングストップ機能が動作しなければ、常に一定のエアコンの出力がされるので、思わぬ所で暑くなったり寒くなったりすることはありません。
こうした残念で嫌な気持ちを解消するためにアイドリングストップ機能をOFFにするボタンが設置されているのでは?と感じました。
まとめ
暑い夏場と寒い冬場では、特に始動時にはアイドリングストップ機能をOFFにして、一気に快適な室温になるようにしましょう。
走り始めて、車内の温度が快適になってきたら、またアイドリングストップ機能をONにして燃費の良い状態で運転してみてはいかがでしょうか。(※交差点が多い場合を除く)
ぜひ試してみてくださいね。
それでは良いカーライフを。