AIアシスタントの力を借りてプレスリリースを磨き上げる? CopilotやChatGPTなど6つのテキスト生成AIを試してみた


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概要 ▶ テキスト生成AIのCopilot・ChatGPT・Claude 3・Llama 3・Perplexity・Geminiを使ってプレスリリースの文章をチェックしてもらい、書き直してもらいました。
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AIアシスタントの力を借りてプレスリリースを磨き上げる? CopilotやChatGPTなど6つのテキスト生成AIを試してみた

みなさん、生成AIのサービスを使っていますか?

生成AIのサービスには、テキスト生成をしてくれるもの、画像生成をしてくれるもの、音楽を生成してくれるもの、動画を生成してくれるものなどさまざまな種類があります。

私は音楽や動画はまだ実務として活用できていませんが、テキスト生成をしてくれる生成AIは使っています。

今回はいろいろなテキスト生成AIを使って「プレスリリースの文章の書き直し」をしてみたのでその時の印象や使い勝手をお伝えします。

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なぜテキスト生成AIを使ってみようと思ったのか

なぜテキスト生成AIをに文章を書き直させてみようと思ったのかは、自分で書いた文章の内容が合っているかどうかは判断できても、より適切で反響のあるプレスリリースは何かを自分ではまだ判断できないと感じたためです。

テキスト生成AIではインターネット上にある「プレスリリースの良い書き方」「プレスリリースの書き方のセオリー」などを学習していると思いましたので、この知見を使ってみたく思ったためです。

使ったテキスト生成AI

今回は以下の生成AIを試してみました。(※1)


生成AIは基本的に無料版で利用しました。まだどの生成AIを課金したら良いのかわからないので。(※Microsoft CopilotはMicrosoft 365の契約をしているので無料版といっていいのか悩みますがCopilot Proではありません)

※1:チャットの内容を学習されてしまわないかという点は、各生成AIで拒否できるところは拒否しています。できなくても内容は既にサービス展開されているもの内容なのでAIに学習されても問題はないという判断をしています

※2:Llama 3に付いてはMeta社が用意したウェブサービスではなく第三者が作成したウェブサービス「LLaMA 2 Chatbot」を使っています。将来はMetaが用意した「Meta AI」ページで使えるのかも(現時点では日本はサービス対象外)。

テキスト生成AIを使った文章書き換えの流れ

今回の作業の流れはこちらです。

  1. 担当者(人間)にプレスリリースの原稿を作ってもらう。
  2. その原稿を丸ごと生成AIのプロンプトに貼って問題がないかを確認してもらう。
  3. 大きな問題がなければ全体をテキスト生成AIに書き換えてもらう。

今回使ったプロンプトは2つです。

貴方はプロのセールスマーケッターです。以下のプレスリリースの文章で不適切な部分がないかを確認してください。不適切な部分は指摘してください。

最初のプロンプトで大きな問題がないかをチェックします。

指摘もしてもらうようにすることで次回プレスリリースを作るにどこを注意すべきなのかを知れます。

わかりました。プレスリリースが反響があるように書き換えてください

2つ目のプロンプトで文章全体を書き直してもらいます。

指摘してもらった内容を自分で直すのも時間がかかりますし、指摘されたことが既にわかっているのでどこをどう直したのかもわかりやすいと考えたからです。

各生成AIの回答の所感

Microsoft Copilot(「より創造的に」モード)

タイトルがニュースで使われているようなものへと書き換えられており、そのまま使っても良いのではと感じました。

内容が簡潔にまとめられていますが、特徴の見出しも原稿どおりではなく、なぜこのサービスを選ぶ必要があるのかがわかるように書き換えられていました。

ただし、全体的にコンパクトになりすぎているので、その点が気になりました。再度プロンプトで「●●文字程度で書き直してください」「もっと長めの文章で書き直してください」と依頼したら多少長めになりました。

なお、Microsoft Copilotは「GPT-4 Turbo」が使われているそうです。

無料版の「Copilot」でいつでも「GPT-4 Turbo」が使えるようになったようだ。Microsoftで広告・Webサービス部門のCEOを務めるMikhail Parakhin氏とみられるアカウントが3月13日(日本時間)、X(Twitter)で投稿している。

無料版の「Copilot」でもフルタイムで「GPT-4 Turbo」が使えるように - 窓の杜

OpenAI ChatGPT-3.5 

回答は早いです。

プレスリリースの問題の指摘の内容もいくつかありましたが、なぜそれを指摘したのか分からない内容もありました。少し残念。

書き換えた内容は、かなり短めに仕上がりました。要点はまとまっていると思いますが、短くし過ぎの印象で要約のようでした。再度プロンプトで「●●文字程度で書き直してください」「もっと長めの文章で書き直してください」と依頼しても長さが変わらなかったです。

Anthropic Claude 3(Sonnet)

回答がほかの生成AIより早い印象。

冗長な部分の指摘と表記の順序の指摘などがありました。

書き換えた原稿には、元の原稿にはまったく入っていないサービス提供者(広報担当・社長)のコメントが加えられていました。

プレスリリースの書き方として、サービス利用者やサービス提供者のコメントが入っているとメディア側が記事に起こすときに使いやすい(追加取材の量が減る)という話をPressWalkerのプレスリリースの書き方セミナーで聞いていたのでセオリーどおりの書き換えなのだと感じた。もちろんそのまま使うことはできませんが、今後の参考にします。

ほかにも元の原稿にはない今後の展望(ラインナップの拡充など)なども書かれており、こうした未来の展望もメディア側から記事化するときにはあると書きやすい内容なのだろうなと感じました。以前新聞社からサービスについてのインタビューを受けたときも、今後の売上予想などを聞かれた経験があるので、セオリーなのでしょうね。

Meta Llama 3(8Bモデル)

作業をする前のプロンプトに「日本語で回答してください」とお願いしても英語で返ってくることが多かったです。まだ日本語には正式対応していなかったかもしれないです。

回答のスピードは速かったですが、これはウェブサービスを提供しているところによるものなので、参考程度に。

書き換えた内容は英語的な印象を強く受けました。加えられた小見出しが「なぜ●●しなければいけないのか?」となっていたり、本文で「●●の力を解放します」「●●へ強いコミットメントを持ち」といった表現になっていたりと、英文で読んだことがあるような文章で、Llama3からの回答自体は英文でそれを日本語に翻訳して出力していると感じました。
今後の日本語フルサポートに期待です。

Perplexity

今回はPro Searchは使わずに回答してもらいました。

書き換えた内容は、コンパクトにまとめられていたので、再度プロンプトで「●●文字程度で書き直してください」「もっと長めの文章で書き直してください」と依頼したら狙った分量になりました。

再度書き換えた内容は、文章の構成を変えてきて、今までの取り組みから、サービスの意義について、最後にお知らせすることのまとめといった構成になっていて、これはこれで読みやすい構成になっていました。

プレスリリースということで「新しい選択肢」「サービスが進化」と新規性のキーワードも多く入っていました。

あと、書き換えた内容元の原稿にはない「▲▲は●●させていただきます」といったへりくだった表現が何回か出てきて、学習元になっている日本語のプレスリリースにそういう表現が多いのでしょうか。個人的にはプレスリリースでそうした表現は冗長だと感じましたね。

Google Gemini

回答がとても早く、次々にやり取りができます。

問題の指摘の部分が一番詳細に回答されていて、全体の内容のチェック、要素のチェック、個別の改善点などを見出しと箇条書きでかなり詳細に回答してくれて、簡易的なチェックツールの回答としては優れていると感じました。

また書き換えでは、3案をまとめて出してくれて、この出力は便利だと思いました(タブみたいなUIで切り替えて確認できます)。

書き換えた内容のタイトルは元の原稿から大きく変えない印象です。

書き換えた内容を出力した最後の部分に元の原稿から変更した点を箇条書きでまとめてあって参考になりました。

内容の変更点で「より具体的なキーワードを追加し、検索エンジンでの上位表示を狙う。」とあったのはGoogleならではなのか、プレスリリース改善のための学習ソースにそう書かれているのか気になります(笑)。

また「ソーシャルメディアで共有しやすいように、ハッシュタグを追加」とあったのですが、実際には追加されていませんでした。ほかの案を見たらそちらに書かれていて、気をつけなければならないなと感じました。提案自体はおもしろいです。

テキスト生成AIを使った文章書き換えのまとめ

テキスト生成AIによるプレスリリース原稿の書き換えは全般的には内容がコンパクトになりがちです。

自分の思っている分量をあらかじめ指定しておくと良いと感じました。

また、テキスト生成AIによる書き換えを使って思ったこととしては、構成や強調ポイントを変えてくる結果も結構出てきます。

最初にプレスリリースの体裁のものを作成して生成AIに直してもらうより、入れたい情報を箇条書きや短文で書いておいて、タイトルから本文まで全部生成してもらった方がスピードアップできそうだとだと感じました。

生成AIはユーザーに忖度しないのでプレスリリースに必要のないと考えられる内容はズバズバ削除しますし、必要な情報はダミーでも入れてきます(生成AIによります)。

それがプレスリリースを書く人のレベルを上げているかは疑問に思いますが、アウトプットのスピードと品質だけを考えれば、素材を揃えてタイトルや本文全部をテキスト生成AIに作ってもらったほうが良いのかもしれません。

また生成AIは学習データやアルゴリズムにより、出力されるデータはバラバラです。今回のAnthropic Claude 3やGoogle Geminiの出力結果のように、まだ実施していないインタビューをあたかも既に実施したように本文に入れてくるところは注意しなければいけない点です。

生成AIが作ったものをそのまま使うのではなく、そこから何が自分たちにとって何を伝えたいのか、どうすれば記事化されやすいのかを見極める能力が大事だと感じました。

みなさんはどう感じましたか?

テキスト生成AIを使った文章作成の参考になったらうれしいです。

それでは、また。

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