ウェブ記事の原稿の編集・校正で行った内容とアプリを紹介します


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概要 ▶ 文章中に誤字や表現の誤りなどがあると、読み手が信用できないと判断して、内容を読まれないことがあります。そういった残念な事態を防ぐために誰でもできる文章の校正方法を紹介します。
ウェブ記事の原稿の編集・校正で行った内容とアプリを紹介します

先日、所属しているウェブ解析士協会の記事「【2021年版】初心者でもわかるGoogle マイビジネスの魅力と使い方」の編集・校正や公開のお手伝いをしました。記事の筆者は「八木 暁史」さんです。

リアル店舗で営業されている方向けの記事で、Google マップ・Google 検索の中で自分の店舗を効果的に表示させるための方法を解説した内容です。

Google マップ・Google 検索に店舗の情報を意図したとおりに掲載するには「Google マイビジネス」というサービスを使用する必要があるのですが、なぜGoogle マップ対策をしなければいけないのかといった根本的な部分も解説しているのでかなり長い記事になっています。

リアル店舗をお持ちの方はぜひ読んでくださいね。


さて今回は、ウェブ記事の編集・校正で行った内容とどうやっているのかを紹介します。

記事に誤字や表現の誤りがあると、記事の内容の信憑性を怪しく感じてしまいます。そうなるとせっかく書いた記事が読まれないことになりかねません。

そうした事態にならないように、編集や校正でスムーズに記事を読めるように直していきましょう。


※この記事で扱う校正はプロレベルの「校正・校閲」までではない比較的ライトなものですので、ぜひビビらずにお読みください。

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誤字脱字・文章表現のチェック

原稿を筆者からもらって(自分で書いた文章でも)、まず何をしなければいけないのかというと、誤字脱字のチェックです。

誤字脱字のチェックはアプリを使えば誰でも簡単にできます。内容を精査する前にやっておきましょう。

今回はWordを使ったチェックを紹介します。


Wordの文章校正機能で機械的に文章をチェックする

ウェブで文章を書く人はGoogle ドキュメントを使うことも多いと思いますが、Wordの文章校正機能をぜひ使ってみましょう。

まず準備をします。メニューから「ファイル」→「オプション」→「文章校正」→「文章のスタイル」の「設定」ボタンをクリックします。

Wordの文章校正機能は以下のチェック項目があります。

※Markdownの文章などで最初の文字が「## ●●●●●●」みたいなものだと英語で判定されて、以下の画像にならないことがあります。その場合は最初に日本語の文章をダミーで入れてください。


以下の項目はチェックしておくべきものの例です。

  • 入力ミス
  • 誤り語・誤り表現
  • 重ね言葉
  • 揺らぎ
  • 送り仮名の基準
  • 英字設定
  • 商標・商品名


例えば「セロテープとボンドを使った宅急便の利用率は、およそ80%程」という文を文章校正してみましょう。

文章校正のショートカットは「F7キー」です。

すると「セロテープ」「ボンド」「宅急便」は【商標】「およそ」と「程」は【重ね言葉】として指摘されます。

明らかな文字入力の間違いや助詞の抜けなども指摘してくれるので、Wordの文章校正機能を使ってみましょう。


Wordの音声読み上げ機能を使って文章を耳で確認する

機械的なチェックが終わったら、別の方法でチェックしてみましょう。

校正の方法にはさまざまなものがありますが、よくある方法に、別の見方ができるデバイスに出力するというものがあります。

例えば以下のものが挙げられます。

  • (ウェブの原稿であれば)紙に原稿内容を印刷して確認する
  • 横書きの原稿を縦書きで表示して確認する
  • 原稿のフォントを変更して確認する
  • 原稿を音読する
  • 原稿を音声で聞いてみる

今回はその中から、「原稿を音声で聞いてみる」というものを紹介します。

音声で聞いてみると、目で見ていたときには気がつかなかった文字の間違いや助詞の入れ忘れ、スペル間違いなどに気がつくこともあります。

また、音で聞くことで文章のリズムなどもチェックできます。文章のリズムで確認したい点は、不必要にぐだぐだと長い文章になっていたり、読点があまりなかったりと、読み手が息切れしてしまう場所がないかというものです。

逆に短くブツブツと分けすぎると、逆に理解の妨げになることもあるので注意が必要です。


それではWordの音声読み上げ機能を使ってみましょう。

メニューの「校閲」タブの中にある「音声読み上げ」をクリックすると音声読み上げが始まります。

ドキュメントの右上にコントローラーが出ているので、こちらで一時停止や読み上げ速度の変更・音声の切り替えを行います。

スピーカーに歯車(ギア)の付いているアイコンをクリックすると、読み上げ速度の変更と音声の切り替えが行えます。

用意されている音声は以下の3つです。※2021/09/18現在のMicrosoft 365版Wordの場合。漢字は後述のText to Speechのページより

  • Microsoft Ayumi(歩美)
  • Microsoft Hatuka(春香)
  • Microsoft Ichiro(一郎)

個人的には「Ayumi(歩美)」の声で、少し読み上げ速度を速めた状態が聞きやすく気に入っています。

たまに(結構?)読み間違えや、謎のイントネーションも多いですが、その点はまだまだ改善の余地があるということで…。


Edgeで音声読み上げ機能を使って文章を耳で確認する

MicrosoftのウェブブラウザーのMicrosoft Edgeに音声で読み上げる機能があるのをご存じですか?

Wordを持っていない、もしくはWordの音声が少し気に入らないというのであれば、Edgeの音声読み上げ機能を使ってみるのもひとつの方法です。

Edgeは無料で使えるので、使わない手はありません。また、Wordの音声読み上げ機能より優れた点もあります(後述)。


まずはEdgeで音声読み上げ機能を使う方法を紹介します。

  1. 原稿をテキストファイルで保存
  2. ブラウザーの画面に保存したテキストファイルをドラッグ&ドロップして開く(Ctrl+Oキーでファイルを開いてもOK)
  3. 原稿の表示されているエリアで右クリックして「音声で読み上げる」を選択

以上の操作で読み上げてくれます。Edgeブラウザーがあるだけで使えるのでとても簡単です。


なお、読み上げのスピード調整は画面右上にある「音声オプション」をクリックして調整します。


Edgeの音声読み上げで良い点は、非常に自然な音声読み上げであるということです。

「音声の選択」では「Microsoft Nanami Online(Natural)」(七海)が選択されていると思いますが、これはMicrosoft Azureのサービスで提供されている「Text to Speech」で用意されている高品質で自然な読み上げをする音声です。

250 種類以上の声と 70 以上の言語やバリエーションから選択して、自然に話すアプリやサービスを構築できます。テキストの読み上げからカスタマー サポートのチャットボットまで、カスタマイズされた音声でお客様のブランドを差別化し、お客様のユース ケースに合わせてさまざまな話し方や感情的なトーンの音声にアクセスできます。

Text to Speech | Microsoft Azure

Wordの音声読み上げ機能と同じく、たまに読み間違えやイントネーションの違和感がありますが(それでもWordの音声読み上げ機能よりは読み間違えや違和感は少ない)、無料で使える音声読み上げとしては使いやすく、十分ではないでしょうか。


文書構造のチェック

最近のブログでは目次を自動的に作成してくれる機能があります。

見出しで使用されるH1~H6タグから目次を作るわけですが、タグの順番付けが適切かを確認します。


H2タグで付けた見出しの文章中にH3・H4・H5・H6タグが出てくるのは問題ないですが、文章中にH1タグといった上位のタグが出てくるのはおかしいですし、どの見出しが同じレベルなのかを見極めてチェックすることも重要です。

最終的に見出しになったときに、並んでいるモノが同列の内容でないと、読み手が混乱してしまいますからね。

Google ドキュメントで段落付けをしているのであれば、左側に階層構造が表示されるので、そちらでチェックしてみてもよいでしょう。


引用元のチェック

記事を作成する上で、信用性を高めるためにさまざまな第三者の情報を参考にすることは重要です。ただ、その第三者の情報を曲解していたり、誤って伝えたりしては記事の信用性が低下してしまいます。

このため、第三者の情報を引用した場合に、引用元の情報を誤って解釈していないか、または参考にして図やグラフを作った場合に情報が誤っていないかをチェックします。どういう意図で情報を引用しているのか不明確な文章の場合は、唐突に引用文が登場して読み手を惑わせないように引用する意図を本文に追加します。


引用元・参考元へのリンクがない場合は追加します。

これは読者をオリジナルの情報にたどりやすくすることで誤った解釈をしていないか、信憑性はどうかなどを読者でも判断できるようにするためです。もちろん、筆者があとで情報を参照したい場合にも便利なので、できる限りリンクを追加しておくべきでしょう。

書籍からの引用であればAmazonなどへのリンクもよいでしょう。読者が書籍に関心を持った場合にスムーズなアクションを取ることができます。

とはいえ、ネット上の情報の確認はしやすいですが、書籍だと手元に同じ書籍がないと確認は難しいですよね…。


図のチェック

図の内容がわかりにくくなっていないかチェックします。図のカラーや文字の大きさ、詰め込みすぎていないかなどを確認するとよいでしょう。


また、図の位置も文章を読んでいく中で自然に出てくる位置かどうかをチェックします。唐突に図が出てくるパターンすべてが悪いわけではありませんが、その図がどういった意図で掲載されているのかを読者に伝えているかをチェックし、伝えていなければ意図を本文に追加します。図や文章の位置を変更した場合は「上図の…」「以下の図の…」などの本文とズレがないよう修正します。


読者の理解の手助けになるようであれば、キャプションを追加します。


文字や段落の装飾

今回の原稿では、読み手がより理解しやすいように、文字や段落の装飾なども行いました。具体的には太字にする・文字の背景色を付ける・段落の背景色を付ける・囲みの装飾やアイコンを付けるといったことです。

こうした装飾は過度に行うと、ごちゃごちゃした印象を与えてしまいますが、内容や意味の区切りを視覚的に見せるという点において有効な手段です。

ウェブのメディアでは特に流し読みをされる場合が多いので、重要なポイントはどこなのかを流し読みでもわかるようにしておくことは大切です。


また、改行をどのように作るのかも読みやすさという点からも重要です。

メディアによりますが、ウェブメディアであれば、ひとつの段落に複数の文を入れるのは流し読みをする前提から言えば読みづらくなってしまうので、適度に改行を入れることが大切です。


おわりに

今回の文章の編集・校正は以上のような作業を行いました。


いかがでしたか。

後半の方は細かな作業の話でしたが、最初に紹介したWordで誤字・表現の誤りのチェックは誰でもできる方法です。

Wordでのチェックは何回やってもブレがありません。安定した文章の品質を保つ上で欠かせない工程です。ぜひウェブ記事を作る上で取り入れてみてください。

※以前参加していた協会のテキスト編集・校正ではWordだけでなく、一太郎の校正機能・音声読み上げ機能を使っていました。併用してわかるのは一太郎は細かな表現のミスの指摘が得意ですが、英語が少し苦手みたいです(笑)。


それでは、よいウェブ記事制作を。

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