ウェブからの電話の問い合わせを増やすには受付時間外のフォローの仕掛けも考えておこう


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概要 ▶ 電話がダメならメールでやるでしょ、といった安易な考えをしていませんか? 電話しようと思った人をキチンとフォローする仕組み作りをしましょう。

Yahoo!BBのページをスマートフォンで見ていたときに、この電話受付はなかなか良いな、参考にしようと思ったのでブログでシェアします。


●ウェブからの電話対応

そのページはYahoo!BBの ADSLのキャンペーンページです。

「お電話で今すぐお申し込み・ご相談」の下に「tel:」で始まるリンクが仕込まれた「電話をかける」ボタンがあります(なぜか「受付時間」という言葉がダブっていますが…)

「電話をかける」ボタンをタッチすると、電話アプリが立ち上がって電話が掛かります。


「電話をかける」ボタンのすぐ横に目立つ緑のカラーで「折り返し電話予約」ボタンがあります。

今回、いいなと思ったのはこの緑色のボタンです

20150802-Yahoo_BBのウェブから電話をかける-01

●折り返し電話予約ページの内容について

「折り返し電話予約」の細かな効果の話をする前に、ページの中身を紹介します。

「折り返し電話予約」ボタンをタッチすると、以下のようなフォームが表示されます。

20150802-Yahoo_BBのウェブから電話をかける-03


「連絡時間帯の希望」はタッチすると以下の選択肢が表示されます。

運送会社の配達希望時間帯みたいですね。

20150802-Yahoo_BBのウェブから電話をかける-04


結構良くできていて、入力が苦にならないように、また後でストレスにならないような配慮がされていると感じました。

  • 上部に現在の状況・過程を表示する欄がある → フォームの進捗確認ができる
  • お名前は「苗字」「名」が分かれていなく1つのフォームで作られている → 入力が楽
  • 連絡時間帯が指定できる → お客様が電話に出られない時に電話ががかってこない



●折り返し電話予約の効果

さて、「電話をかける」ボタンより「折り返し電話予約」ボタンのカラーが目立っているのでこちらをYahoo!BBとしては「折り返し電話予約」をオススメしているように思えます。

それだけ良い効果があるということでしょう。それはなぜかを考えてみます。


まず考えられるのは受付時間外にアクセスしてきたお客様をしっかりキャッチできること。

「申し込みしようと思ったけど受付時間外か~。じゃぁいいや。」と、脱落させないために折り返し電話をするという選択肢を提示しておくことで、脱落する人数を減少させる効果が期待できます。これが一番の役割なのは間違いありません。


2番目に考えられるのはお客様の「待ち時間の解消」です。こうしたお申し込み・ご相談の電話は一旦繋がっても、混雑しているとお客様はしばらく待たなくてはならない場合も多いです。この待ち時間はお客様にストレスとなり、信頼度や満足度を低下させることになってしまいます。

折り返し電話の場合は、お客様へ事業者側から電話を掛けているので、この問題点からは解消されます。


3番目は「事業者側の最適化」です。「いつでも」折り返し電話を掛けても良いという選択肢のお客様をなるべく増やしたいと考えているのではないでしょうか。

「いつでも」は10時~21時のいつでも構わないという意思表示ですので、コールオペレーションに余裕が発生した時にお客様へ電話を掛ければ良いので、忙しさを平準化する(分散させる)効果があります。平準化されていないと、事業者は忙しい時へコールオペレーターの人数を増やすなどのリソースを追加しなくてはならず、コストが上昇します。平準化されていれば、コストを抑えることが可能です。


まとめると以下の通りです。

  1. お客様のお申し込み・ご相談への脱落軽減効果
  2. お客様側の(無駄な)待ち時間解消効果
  3. 事業者側のリソース最適化効果

(この他にも、フォームに名前を入力してもらうことで、事業者側からすれば個人情報を取得できるという点もあるでしょう)



「折り返し電話」するなんて、何か一昔前の対応のように思えますが、このようにお客様・事業者にメリットがあるのです。

みなさんのサイトでも採用してみてはいかがでしょうか?



それでは、よいサイト作りを。



●今回紹介したページ



●余談:メールフォームに誘導は正しいか?

電話を受け付けられない時間なら、メールフォームへ誘導すればいいのではと安易に考えていませんか?

考えてみて下さい。

お客様は電話で申し込み・ご相談をしたいのです。

申し込み・ご相談は目的で、電話は手段ですが、全てのお客様が「目的が達成できれば手段は何でも良い」というわけではありません。


電話という手段を使いたい方の心に寄り添い、電話でキチンと対応することによってお客様の満足度を高められると考えます。


「受付時間外はメールフォームからどうぞ」と書かれたメールフォームではなく、メールフォームの入り口の表現を今回の例のように「折り返し電話予約」とすることで、お客様は電話で連絡が取りたい自分のためのメールフォームだと感じて頂け、電話からメールに連絡手段を変更させられたという気持ちにはなりません。

細かい工夫なのでしょうが、お客様の心に沿った表現が大切ですよね。

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