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大学の時の先輩が本を書いた、と本人から聞いたので早速楽天ブックスで購入して読んでみました。
というか、ホリエモンこと堀江貴文さんのサイトで次のページは読んでいたのですが、その時は全然著者に気がついていませんでした(笑)。
いや、だって本を書くとか思わないでしょ、普通。
今日仕事に行く途中車で送ってもらってたら席に置いてあったので手にとってみた。「社長が逮捕されて上場廃止になっても会社はつぶれず?」って俺みたいな社長がいた会社ってあるんだな。。。って思ってパラパラめくってみたら、俺の話やんけ?笑。
書評:社長が逮捕されて上場廃止になっても会社はつぶれず、意志は継続するという話 | ホリエモンドットコム
著者との関係は大学での部活繋がり
私と著者の小林佳徳さん(えくしび・XBeeさん)とは大学の部活の先輩と後輩という間柄。
大学では吹奏楽部にも所属していたのですが、いわゆるパソコン部にも所属していたのです。
パソコン部の名称はEDP。「越後デンジャラスピープル」の略である(嘘)。
書籍のP51~52あたりに書いてあるが、持っているパソコン名で「DS高橋」「Aptiva(あぷ)」「ValueStar」と呼ばれるってのは、こういう部活ならではと言える。他にも「CP'」とか。(※念のため…XBeeはSHARP X68000 XVI・DSはNEC PC-9801 DSから・IBM Aptiva(DOS/V)・NEC PC-9821 ValueStar・CP'はCapcomのゲーム基板から)
なお、私のハンドルネーム(スクリーンネーム)のjdashは、EDPで決まったワケで、名前が純一だから「J」でダッシュは「一」→「―」の読み替えと、当時大学内で散々使っていた一太郎dashの実行ファイル名「jdash.exe」から付けたもの。CP'も影響している気もするけど。
書籍の表紙でわかるライブドア愛
さて、書籍全体を読んでみての感想としては「ライブドア愛のこもった書籍だな」と。
表紙見ただけでわかるわ。
え? わかりませんか? カバーを外すとこんな感じ。もうわかりますよね?
ライブドアのロゴにあるLのイメージですね。(違ったらゴメン)
画像出典:[日記]livedoor(赤坂)に行ってきました!(jdash2000 site) ※2009年に赤坂に移転してきたlivedoorを見に行ってきた時の写真。ここらへんはP.160のあたりの時代か。
ライブドアの中の人の思いが感じられる内容
こういっては何ですが、書いてある内容は堀江貴文さんの書籍やら、ライブドアフリークなら結構知っている内容も多いし、記憶しているものも結構多い印象。(私は2004年からのライブドアブログユーザーで一時期ライブドアの株主でもあったので一般の人とはとらえ方が違うのかも)
ただ、中の人の視点で一般のスタッフが書いたものとして、生々しい描写や体験が数多く書かれていて、興味深く読めます。
東京地検がライブドアの社内に入ってきた時の様子も現場にいた人ならではの見方。(P.18)
多くの社員はおとなしく机に座っていたが、ニュース報道部門のカメラマンは、ここぞとばかりに現場の写真をバシバシ撮り始めていた。もちろん地検のひとに注意されていたが、「適切に調査が行われているのか、記録に残しておくためです」と反論していたのはさすがというか、図々しいというか。
ライブドアらしいエピソードもしっかり掲載。
事件直後、混乱しているライブドア社内で、ニュース部門から全社メールでこんな意思表示が流れた。「こんなときだからこそ、自社にとって不利になる情報も包み隠さずに、真実を世に発信していくべきだ」。
と書かれている部分(P.35)のウェブサイトの状態を私は記憶している。
ネットに記録が残っているのでスクリーンショットを掲載する。
当時、右上の目立つところに「livedoorメディアとしての考え方」という案内ページが登場した。
画像出典:livedoor - 2006年1月25日(Web Archive)
「livedoorメディアとしての考え方」にはこう書かれている。
■「livedoor ニュース」の運営に関して
当社は、ポータルサイト「livedoor」の中核サービスとして、ウェブ上でニュースを配信する「livedoor ニュース」を運営しております。経営から、編集権の独立したニュース組織を持つメディアとして、今回の強制捜査についても、当社にとってのマイナス情報も含め、様々なニュースソースから、日々刻々と配信されてくる記事を掲載してまいります。また、ユーザーの皆様の強い関心に応え、より充実した情報提供を行うべく、今回の強制捜査に関連した特集を立ち上げることにいたしました。
株式会社ライブドア
こうした自分たちのメディアとしての役割を冷静に捉え、ユーザーのニーズに応えるべく行動できるのは本当にすごいなと当時思った。
全編フルスピードだが、そのエンジンは自分たち
書籍の中では、ライブドアのスピード感がビシビシ伝わってくる。
さながらジェットコースターに乗りっぱなしという感じ。
P.98に書いてある、月5万円の育児手当制度ができるくだりでの以下のやり取りなんかは、ほとんどギャグに聞こえるが、ライブドアの話はどこを切ってもこんな感じの「(ゆるく)スパッと切る即決」だらけなので、これが当たり前に見えてくるから不思議なものだ。
古賀さん「社長! 思い切り働きたいので、育児手当制度を作ってください!」
堀江さん「まあ、やればいいんじゃない?」
また誰かがやるのを待っているのではなく「自分がやる・やってみる」ということが何回も出てくるが、これは仕事をやっていく上で非常に重要なことだと思う。何事も「自分事」として捉えることで「考えようという意識」が生まれてくるものだと思う。
P.196にはこう書いてある。
ライブドアという会社で働いて良かったのは、「仕事とは自分から動いてつかみとるもの」という意識が身についたことだ。
自分で動かず、何も考えないで、言われたことだけをしていくのは、ある意味楽なのかもしれないが、外的要因に振り回され、そこで働く意義や目的が失われてしまう可能性が高い。そうならないためにも自らが行動を起こすことが大事というのは本当にそうだと感じる。
スピードはジェットコースターのようだが、それを動かすのはあくまで自分たち。堀江さんという強力なキャラも必要だったのでしょうが、スタッフひとりひとりがしっかり自立していなければlivedoorのスピード感は生まれなかったでしょう。そんなことを書籍から感じさせてくれました。
やはりライブドアは日本の「インターネットサービス」、そして「仕事・働くことに対しての考え方」に一石を投じた会社のひとつだと確信しています。
そんなライブドアという会社がどんな会社だったのか知りたい方、そして、今している仕事をおもしろく感じない方には楽しめる・参考になる書籍となっているのではないでしょうか。
余談
小林さん(XBeeさん)は現在、ベネッセコーポレーションに在籍。
大日本印刷→ベネッセコーポレーション(当時は福武書店だっけ?)→ライブドア→ベンチャー→ライブドア→ベンチャー→ベネッセコーポレーションという感じで職を渡り歩いているが、ライブドア事件の時のライブドアだけでなく、今のベネッセコーポレーションも丁度(?)激動なタイミングで在籍しているなと、ある意味、どこの会社に行ってもすごいことが起こってしまう運を持ってるのでは…などと思ったりもしないでもない…(笑)。