概要 ▶ ワゴンRスティングレー4WD+ESP(横滑り防止装置)のリコールがありました。ついでなのでESPについてどんなものかを調べてみたら、この装置は義務化がされるのですね。
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大体、こういうのってあんまり良い知らせじゃないんですよね…。
ということで封筒を開けてみたら(写真は既に開けた状態ですけど)、やはりリコールのお知らせでした。
リコールの内容について
リコールの内容はこんな感じ。一応、スズキのウェブサイトを開いてみたら、6月24日付けでリコール届けがされていたみたいです。
う~ん、連絡が早いのか、遅いのか…。
内容を見てみると、
四輪駆動の横滑り防止装置付仕様車において、横滑り防止装置コントローラに二輪駆動仕様の制御プログラムを誤って書き込んだため、凍結した路面等でゆっくりと制動したときにABS(アンチロックブレーキシステム)が作動せずに車輪がロックし、車両安定性が損なわれるおそれがあります。と掲載されています。
スズキ株式会社 リコール情報 2013年6月24日 ワゴンRのリコールについて
つまり、横滑り防止装置がABSの動作を誤動作させてしまって、タイヤがロックしてしまうということですね。
横滑り防止装置とは何か?
横滑り防止装置は購入時にはESP(Electronic Stabilty Program)となっているメーカーオプション品ですね。コーナーなどでタイヤがスリップしそうになると、必要に応じて車輪に自動的にブレーキをかけるとともに、エンジンの出力をコントロール。EBD付4輪ABSとあわせて、車両の安定走行に貢献する。
スズキ ワゴンR スティングレー
わかったようなわからないような解説ですが、Wikipediaの解説でもそんな感じなので、他メーカーですが、ホンダのVSA(Vehicle Stability Assist)の解説がわかりやすいので紹介しておきます。(VSAもESPと同じような技術です)
こんなシーンで横滑り防止装置が動作するようです。
- 急ハンドルでリアが滑り出した
- カーブで曲がりきれなくなりそう
- 滑りやすい坂道発進
- カーブでの急ブレーキ
画像出典:Honda | Technology | 挙動の安定化と走りの楽しさの両立をめざす。HondaのVSA - どんなシーンで?
4輪を別々にコントロールするというのはすごい技術ですね。
このESP・VSAは国土交通省の用語だとESC(Electronic Stability Control)と言うようですが、世界的にもこのESCの搭載は義務化が進んでいるようです。アメリカでは既に2011年9月に義務化、EUでは2011年に義務化されているようです。
米国では10,000lb(4,536kg)以下の全ての自動車を対象にESC の装備を2011 年9 月までに義務付けることとしており、これを受けて自動車基準調和世界フォーラム(WP29)において、米国提案によりESC の世界統一基準(gtr)を今後議論していくことが合意された。こうした中、その後、WP29 においては、2008 年6 月にESCgtr が採択され、ESCgtr と同様の内容を盛り込んだ協定規則(R13H)が2008 年11 月に採択されたところである。さらに、EU 域内においては、2011 年からの装着義務付けが予定されている。
基準化検討項目等の現状 - 国土交通省(PDF)
この国際的な流れを受けて日本でも、2012年10月1日から製造を開始する車に関してはESCの搭載が義務づけられていて、軽自動車は2014年10月1日から製造を開始する車に対して義務づけがされるようです。ますます安全な車が出てきて、安心できるドライビングが楽しめそうです。
ESC については、国際的な基準が整備されたことから、2010 年12 月、国内基準を改正し、専ら乗用の用に供する自動車(乗車定員10 人以上の自動車、二輪自動車、側車付二輪自動車、三輪自動車、カタピラ及びそりを有する自動車、最高時速25km/h 以下の自動車並びに被牽引自動車を除く。)に対して当該装置の装着を義務化した(適用時期の詳細は以下のとおり。)。
【適用時期】
○ 新型生産車:平成24 年10 月1 日(軽自動車にあっては平成26 年10 月1 日)以降に新たに型式の指定を受ける自動車
基準化検討項目等の現状 - 国土交通省(PDF)
今回の横滑り防止装置のプログラムミスは残念なものでしたが、こうしたことが冬になる前にわかって良かったと思います。(冬は1回過ごしましたが(汗))
近日中に、修理をしようと思います。
それでは。
余談
それにしても、メーカーもそんなに気がつかないものかなぁと思っていたら、スズキのリコールのページを見たら4WDでESPを付けたワゴンRスティングレーは2012年9月10日~2013年4月4日までで「1,246台」出荷されているようです。出荷台数としては少ない方なのでしょう。
4WDという時点で、ほぼ降雪地域限定ですし、それにオプション品としては高いもの(※)だし、こんなもんでしょうか。あと、ワゴンR スティングレーにはESPは搭載できますが、ワゴンRには搭載できないので、ワゴンR系を乗っている人でもかなり限られた人達でしかないからでしょうね。
※価格は63,000円(オンライン見積もり参考)なので、多くの車が150万円以下の軽自動車ではオプションの価格バランスがあまりよくないかもしれません。
ちなみにESPを付けたのは、ワゴンRを購入検討しているときに、見ていたホンダのN BOXのスペックでVSAが付いていて、あ、これいいね~って思ったからでした(笑)。