概要 ▶ 20090811-P1020074 by Noelas腐女子系編集者の@m_nonさんのツイートで思ったことがあった。ロングテールの話。ロングテールてのはさ、先が細くなって行く売れ方なんだよ。ネットが発達したことによってロングテールの時代になったことは嘘ではないが、細く長く売れたところで、それが倉庫代や諸経費以下だったら意味がないわけ。続きものの小説とかならいいかもね。Twitter / @m_n
腐女子系編集者の@m_nonさんのツイートで思ったことがあった。
ロングテールの話。
ロングテールてのはさ、先が細くなって行く売れ方なんだよ。ネットが発達したことによってロングテールの時代になったことは嘘ではないが、細く長く売れたところで、それが倉庫代や諸経費以下だったら意味がないわけ。続きものの小説とかならいいかもね。
Twitter / @m_non: @yamo74 お休み( ´ ▽ ` ) ロングテー ...
この流れは変わらないし、さらに加速していく。
気になる作家、気になるキーワードを検索することによって、目的の書籍へとたどり着く。
マスへの広告宣伝を行って消費者にアピールすることをしなくても、検索エンジンという莫大なウェブデータベース(それも登録や利用は無料だ)があることで、細かなニーズにも応えられる様になってきた。
これはトップで売れている商品だけが全ての売り上げからニッチな分野の商品の売り上げを並べて考えてみると、ニッチな分野の商品の売り上げ全体は決して少ない売り上げではなく、ある程度の割合を占めるのでビジネスを考える上では重要な見方のひとつとされている。売り上げの割合をグラフにしてみるとニッチな分野の売り上げは長い尾の様になることから、ロングテールと呼ばれている。
この考え方は、インターネット販売を行う上で重要な考えとして各方面で言われてきたが、@m_nonさんが言う様に、書籍は残念ながら在庫を置くためのスペースが必要で、そのスペースを利用する料金は「無料」ではない。また販売に対しての手間・コストが掛かる様であれば、ビジネスとしては成り立たないのではないかという指摘もある。
ちょっと今までロングテールがあるのだからニッチな分野の書籍だって何とか販売できるんじゃないの、と楽観的に考えていた(というか何も考えていなかった)ので@m_nonさんのツイートは当たり前のことを気づかせてくれました。
しかし、そうなるとあまり販売されない書籍などは結果的に「やはりビジネス的に販売しても儲からなさそうだからやめる」という選択肢も当然あり得るが、ここで考え方を変えてみることにする。
もし、書籍のインターネット販売で出版社がほとんど手が掛からずに、ニッチな分野の書籍も販売できる環境があればどうか。
amazonは倉庫を無償提供し、そこに出版社はできる限り書籍を保管し、そこからamazonが出荷する。
販売システムはamazonのものを利用し、書籍情報などのデータベースの入力などもできる限りamazonにやってもらう。商品管理に必要なコストや出荷のために必要なコストもamazonが負担するので、これなら出版社もニッチな分野の書籍を販売できるのではないか。
同時に出版社はニッチな分野の書籍でいつ販売されるかわからない書籍を保管しておくためのコストもamazonに付け替えることができるので、出版社自身の経費削減にも繋がる。
なんなら印刷した書籍をダイレクトにamazonに「全品」入れておく方がコストを圧縮するには良いのかもしれない。
※このスキームは転売できそうな商品を大量発注しておいて、コンビニ受け取りで受け取りに行かないことでamazon+コンビニを倉庫代わりにするというスキームから考えている(amazonでは今は禁止されている)。
ただ、現実的にamazonが倉庫としての役割を簡単に担ってくれるかは不透明ではある。一定のコストを要求されるのであれば話が振り出しに戻ってしまう。
そうなると現実的な路線としては、ニッチな分野の書籍は全て場所代や保管管理代がほとんど掛からない電子書籍になるというのは間違いないだろう。
現在有料メールマガジンで売り上げを上げている方々も、ニッチな分野の電子書籍販売の変形版の様なものと考えられる。マスでガンガン売れる様なものではない。(マスで売れるならもっと違う方法もあるだろう)
人々の要求が多種多様になり、その知識を体系立ててまとめられているもののコストや利益をビジネスとしてきちんと回収できる世界になれば、より多くの情報(ニッチな分野の情報も)が体系立ててまとめられるだろうし、情報を得たいと思う消費者への知識の吸収も早くなるだろう。
そういう未来になって欲しいと思っています。
余談
気づいたらこんなツイートも。またそれに関しては別に考えてみようかな。ロングテールとはいうものの、日々本がで続けている今では、新刊のうちに本の存在を知る人をできるだけ多くすることがカギ。 つーか初速が悪い本はロングテールでもなかなか伸びない。 でも新刊でなくなったあとも、新しい読者を開拓する活動も何か考えないとなー
Twitter / @m_non: ロングテールとはいうものの、日々本がで続けている今で ...