商品評価を自分でしない売り方をするAmazonは寂しい商売か


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概要 ▶ タイトル煽りすぎ 新潟日報の朝刊2006年11月3日19面に「商品評価をしない売り方 寂しいネット通販」 というタイトルが大いに煽られているコラムが。 読めば分かるがちょっとタイトルの付け方が大雑把過ぎるね。Amazon=ネット通販って言葉にまとめてしまうのは乱暴かなぁ。 それは例えば楽天のモールに入っている店舗の人たちとかにちょっと失礼。 Amazonは書店なの? ちなみにAmaz

タイトル煽りすぎ

20061103-新潟日報19面-1 新潟日報の朝刊2006年11月3日19面に「商品評価をしない売り方 寂しいネット通販」 というタイトルが大いに煽られているコラムが。

読めば分かるがちょっとタイトルの付け方が大雑把過ぎるね。Amazon=ネット通販って言葉にまとめてしまうのは乱暴かなぁ。 それは例えば楽天のモールに入っている店舗の人たちとかにちょっと失礼。

Amazonは書店なの?

ちなみにAmazonさんは文中で「同じ書籍の小売業者」だとしているが、Amazonの売り上げの何割が書籍なのか。

この5年で、Amazonの商品売上の構成も変化した。2000年頃は中核ビジネスである書籍販売が中心で、電化製品や一般商品の売り上げは米国で20%を占めたものの、海外ではほとんどなかった。

  しかし、現在はこれらの商品の売り上げが伸び、米国では30%、海外では22%を占めるに至ったという。2004年のクリスマスシーズンには、ついに電化製品の売り上げが書籍の売り上げを追い抜いている(ただし、書籍も売上比率は落ちても、売上量は伸びている)。

 「アマゾンはまだ創業初日」--日本市場は売上の10%を占める存在に - CNET Japan

ということで今では日本でも3割は電化製品なのではなかろうか。それもクリスマスシーズンには電化製品の方が売れているというのであれば「同じ書籍の小売業者」とは言えないだろうね。まぁ書店の脅威であることには変わりがないわけですが。

仕入れているのに売りたくない

あと、この書店員(書店主)さんは正直だなぁと思うところがある。

私たちが本を仕入れて並べるとき、当たり前のようにその本に対して評価をしている。

(中略)

売りたい/売りたくない

ブックびじねす/商品評価をしない売り方 寂しいネット通販

仕入れているのに売りたくない…。

これは大いに笑った。書店でバイトをしたことがあるが注文をしてもいない書籍がバンバンドカドカ勝手に卸の業者様から送られてくるんだから、仕入れておいて売りたくないって書籍があっても全くおかしくはない。店頭に置きもしたくない書籍だってたくさんあるだろうね。でも手許にあるっていう状況をさりげなく表現されている。いやはや、やっぱり書店主さんも困っているんですねぇ。

もっと表現したらどうなのか

「仕入れ担当者から好意的な評価を得た本は、積極的に販売される。」とあるけど、じゃぁ仕入れ担当が読んでもいないものは平積みもされないわけですなぁ。私の良く買うビジネス書のジャンルを熱心に読む書店員なんか世の中にあんまりいなさそう…(汗)。 (そういう場合のために売り上げランキングみたいなコーナーがあるわけですが。ない店もあるけど。)

まぁ自分の目で確かめたものを売りたいってのは分からなくはないけど、その思いが伝わっているのかよくわからない。近くの書店にも書店員が書いたレビューが書いてありますがワンポイントなんですよねぇ (そもそも版元などから送られてきたウリの部分を転載しているだけかもしれないけど)。100文字くらい。帯じゃないんだから (新聞の書評くらいに)もっと文字数増やした方が仕入れ担当の思いが伝わって良いと思いますが。

思いを売り場の形・売り方で表現っていったって、そんなものはなかなかお客にはすぐに伝わらない。キャッチーなコピーはもう帯に書いてあるんだから、表現するにしてももう少し考えないとね。

寂しい商売が成り立つワケ

でもよ、一番の問題は商品に対して利害関係にある人間がいうことのウソや誇大表現に消費者が辟易しているってことなんじゃないのかな。 売り手側の売り文句は信用ならないってこと。だからCGMという形で「消費者が表現」することで一定の信頼性が得られるということなのではないかしら。(よく「評価はお客様が決める」とかいいますね~)

それを自分で評価しないから寂しいという見方をするのはちょっと売らんかなの精神が大きいのか、目利きによっぽど自信があるのか(お薦めした書籍はおもしろいと保証する、返品可能!くらい)、どちらにしても買おうとしている人側に立っていないから気持ち悪いような気もする。まぁ自分も営業だからここら辺の匙(さじ)加減が難しいのは分かりますが…。

もちろんAmazonは店舗の広さに限界はほとんどないから、いわゆるロングテールというもので売り上げを上げられるというものもあるわけだが。

カスタマーレビューは別にAmazonの専売特許ではないよ

あと、この記事ではカスタマーレビューに興味を持っているようだけど、だったらそれを書店で取り入れたらどうかと思った。

購入者のレビューが掲載されるってのは別にオンラインじゃなくても実現可能な訳であって、店頭にある投稿箱に書籍のレビューを投稿、という形でも実現可能かと。それを店内に掲載するという形で。

投稿してくれたらスタンプ1個で10個たまれば500円分の図書カードがもらえるとか、そういうインセンティブをつけてやればその店へ足を運ぶきっかけ作りになるかもしれない。こういった活動で売った・買っただけではない、お客様と書店との良い関係作りが可能になるのではないかなぁ。

もちろんAmazonにはそれ以外にも「おすすめの書籍」という購入履歴から打ち出される関連商品の表示があるわけですが、書店でここらへんもうざくならない程度にやっていただければ大変助かるかもしれない。

そんな書店は近くにはないので是非ともやって欲しいところですよ。

余談:書店員さんへ

ちなみに電器店みたいに「PC担当」とか「白物家電担当」とか書店員さんの得意分野が明確に分かるように書いてあると、書店員さんに直接お話を聞きやすいかも。

聞いてみたら「専門外」っぽい回答だと電器店同様、聞いた方が申し訳なくなる。大体ビジネス書が得意な書店員と、漫画が得意な書店員がそんなに被っているわけないだろうし…。それをお客に判別させるのは苦痛以外の何でもない。その前に単なるバイトが多いってのもアレなわけだが。

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▲のページに行くと分かりますが、出版社・著者からのコメントがずらずら~と掲載。著者に関しての簡単なプロフィールもあったりして、 興味をそそったり、興味を無くしたりすることもできます。書店でもこれくらい版元や著者にサービスできればまた関係も変わるのかも。

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