消費者は価格だけで決定する!


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概要 ▶  「消費者は価格だけで決定する!」とまでは言っていないが、価格が最重要項目だと結論づける調査結果が「Zubaken.net」というオンラインショップ検索サイトを運営しているファンコミュニケーションズという会社から出てる。▼「1年間にネットショッピングする回数、4回以上が6割~ショッピングサイト検索サービス「ズバケンネット」調べ~」(fancs.com) そもそもこの調査結果・レポートには少々疑問点
 「消費者は価格だけで決定する!」とまでは言っていないが、価格が最重要項目だと結論づける調査結果が「Zubaken.net」というオンラインショップ検索サイトを運営しているファンコミュニケーションズという会社から出てる。

「1年間にネットショッピングする回数、4回以上が6割~ショッピングサイト検索サービス「ズバケンネット」調べ~」(fancs.com)

 そもそもこの調査結果・レポートには少々疑問点がある。
 (詳しい調査方法はわからないのだが)この調査の調査対象の18,493名は「Zubaken.net」のユーザーであろう。ということはこのサイトにはオンラインショップを使おうという意欲のある人たちが集っているので、調査対象が「全体の8割以上がすでにオンラインショッピングを経験している。ネットユーザーにとってオンラインショッピングはあたりまえの行動になっている。」というのは、そのサイトのユーザーでは当たり前の結果であって、それをネットユーザーという広範囲の対象に拡大するのはいささか性急ではないだろうか。「あなたの周りで8割の人たちが買い物をしています」という言葉はどうも実感を持って聞けない。主にメールしかしない、という人も多くいるわけで、そういった人たちを含めて8割という数値は疑ってみなければならないと思う。(メールに関しては次項目で)

 レポートでは「欲しい商品を探すためにどのような方法を使用するか」という質問があり、「検索エンジン」が54.9%で、「ショッピングモール」が46.2%で、「オークション」が35.8%という結果が出ている。オークションが35.8%というのは意外な結果だが、それはさておき、検索エンジンがやはり強い。

 これはオンラインショップはやはりSEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)が必要であることを示している。これは実は「ショッピングモール」の項目や「オークション」の項目にも当てはまる項目なのではないだろうか。ショッピングモール、例えば楽天で買い物をする際に、ディレクトリを辿る方法もあるだろうが、多くの方は検索のフォーム・ボックスから欲しいものの名前を入れて検索するのではないだろうか。Yahoo!オークションでも同じではないか。つまりは検索されて出てこないのは「告知されていないと同じ」ことを示している。

 さらに「購入する際の重要なポイント」として、「価格が安い」が77.6%、「送料が無料」が54.9%、「セキュリティ対策がしっかりしている」が42.0%、「注文方法が簡単」が37.9%であるとしている。このレポートは簡単なコメントしかないため読み違えてしまうと、「ネットショッピング、利用の決め手は「低価格で送料無料」」(itmedia.co.jp)のような取られ方をされてしまう。もしかしたらレポートを書いている人もそう思ってしまっているのではないかという感さえある。

 ここで先ほどの「探す方法」に目を向けると、いくら価格が安くても見つけられなくては存在しないも同じであるから安い単価で客を惹きつけて多く売って利潤を出すというモデルは成立しない。0にいくら数をかけても0でしかない。もちろん安い商品は消費者に請求力があるため有効であるがそれだけでは中途半端だ。インターネットのような広範囲の市場がターゲットの場合は「安い」商品を作るだけではなく、同時に告知する仕組み作りが必要ではないか。
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