真似ることは何を生むか?(2004-02-15(日))


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概要 ▶  真似ることによって何が生まれるのか? まず真似をしてみることだなどと言われるが、真似をすることで何が生まれるのかということについて質問をしてみた。 例えば儲かっているモデルの真似をすることによって同じように儲かるか、といったらそうではないが、ある程度は儲かる可能性がある。これは後発の利点だ。失敗しているモデルを実践するよりは成功しているモデルを真似すれば大きな失敗はないだろう、と。ただ、それでは
 真似ることによって何が生まれるのか?

 まず真似をしてみることだなどと言われるが、真似をすることで何が生まれるのかということについて質問をしてみた。

 例えば儲かっているモデルの真似をすることによって同じように儲かるか、といったらそうではないが、ある程度は儲かる可能性がある。これは後発の利点だ。失敗しているモデルを実践するよりは成功しているモデルを真似すれば大きな失敗はないだろう、と。ただ、それでは先発の企業が得をすることがない、ということになってしまい、常に儲かっているモデルさえ追いかければよいのかということになってしまう。

 だが、そんな企業はない。つまり真似だけでは消費者に訴える力、つまり請求力が少ないということだ。消費者は○○の真似っぽいなぁということはすぐに感じ取る。ということは真似をしている会社は元の会社の後を走るしかない小判鮫のような存在になってしまう。

 結局は真似は真似でもオリジナリティがなければ大きな発展はないということだ。真似は100%真似ではなく、遊び(アソビ)といわれるブレの部分、自分の思想の部分を入れていかないと、その方法に愛着がわかないし、愛着がわかないことで何となくやらされている様な気になりやる気が出なくなる原因にもなり得る。

 また、真似をすることは行為でもあるが、同時にその本質も学ぶことも重要だ、ということを言われた。この行動はなぜ行うのか、どういう効果があるのかといった行為の奥にあるものをつかみ取らなければ、やはり次に何をしたらよいのか、といった発想はなかなか生まれてこないのではないか、ということだった。

 「トヨタ生産方式」のシステムを作り上げた大野耐一氏は『トヨタ生産方式』(ダイヤモンド社)で「五回の『なぜ』を自問自答することによって、ものごとの因果関係とか、その裏にひそむ本当の原因を突きとめることができる」と書いている。本質は何なのか。本質という真理を知っていれば流行やブームなどの一過性のものに一喜一憂する必要はなくなるのかもしれない。
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