株式会社マイナビ発行のムック「+DESIGNING」Volume 40(プラスデザイニング)の献本でいただきましたありがとうございました。
今回の特集は「文字と組版、書体とフォント」です。
特集の項目は次のようになっています。
- 気づけば変わる ビギナーから抜け出す、文字組み10の心得+α
- デフォルト設定が起こす、文字組みの諸症状、解決します! Illustrator&InDesign文字組みトラブル10の処方箋
- 組み始める前に必ず確認! Illustrator・InDesignの設定チェックリスト
- デザイン&政策担当者必見! フォントメーカーに聞く、フォントの使用許諾一覧
- ネイティブによる翻訳&チェックが高品質のカギ。多言語組版の現場から
- 写真のしくみで打ち出す、美しい文字。写真植字の魅力
- MORISAWA PASSPORTの歩みとこれからを考える
- まとめてチェック! 新書体&開発中書体
ムックの内容を少し紹介しますね。
●ビギナーから抜け出す、文字組み10の心得+α
「気づけば変わる ビギナーから抜け出す、文字組み10の心得+α」はカイシトモヤさんが書かれていますが、デザインをする上で、具体的な情報を伝える文字という情報に付加されている文字の形状・並べ方・大きさ・特性などについて、初心者(ビギナー)に分かりやすく解説されています。
掲載されている中から、個人的にDTPで気を付けたい点は「原寸、現物感覚を身につけよう」「サイズだけを信じず見た目で判断しよう」というもの。
IllustratorやInDesignでは、仕上がりと同じサイズである原寸で作業をし続けることはありません。拡大したり、縮小したりと、原寸で見ていることは少ないかと思います。
また、画面での見方と、実際の印刷物では見え方が変わってくるので、画面で実寸表示しても、印刷してみるとなにか違うということも多いので、この点は画面と実際に原寸の印刷物とリンクできる感覚を忘れないようにしたいですね。試しにプリントアウトしてみるのも悪いことではないのです。
また、「サイズだけを信じず見た目で判断しよう」って何を言っているの?と思うかもしれませんが、IllustratorやInDesignで指定したフォントのサイズと、見た目のフォントのサイズは必ずしも一致しません。かなり違います。
以下の例は同じ85pxの「あ」ですが、フォントによって見た目の大きさがかなり違うのが分かるでしょう。
●フォントを作ればいいじゃない!
特集の他に、ものかのさん、大曲都市さん、照山裕爾さんによって書かれたMacのフォント作成アプリ「Glyphs」でフォントを作るための手順が掲載されています。
フォントを作るなんて名前の外字的な用途以外であるのかな?と思っている方にも便利なフォントの使い方が掲載されていますので、参考にしてみてください。私はWindowsなのでGlyphs使えませんが…。
なお、Glyphsに関しては、印刷の泉というサイトでハンズオンセミナーの動画が販売されています。
+DESIGNINGだけでわからないことは動画で見てみるとわかるかもしれませんよ!(ステマ)
●AMスクリーンとFMスクリーンの印刷比較
今回の+DESIGNINGには、一般的なオフセット印刷で使用されているAMスクリーンの印刷と、高精細な印刷が可能になるFMスクリーンの印刷の違いがすぐにわかる印刷サンプルがあります。このFMスクリーンはRandot XというFMスクリーン(SCREENのね)。
こちらの画像はhamkoさんの画です。すばらしい。
草や枠、斜めの線など、見てみればすぐに分かるサンプルになっています。やはりFMスクリーンはいいねぇ。
FMスクリーンの方はスコーンと素直に色が飛び込んでくる感じがあります。
●トラブルになりにくいデータ制作の手引き
印刷するためには、キチンとしたデータ作りが大切ということで、最後の方に「きれいなデータはトラブル知らず! デザインデータ制作マニュアル」という記事が掲載されています。
印刷データは、作ろうと思えば我流で作れてしまうので、注意すべきポイントをまとめています。
データのサイズは何にしたら良いのか?という基本的なところから、アプリケーションの設定、カラーの設定、フォントの選び方、注意事項などなど、非常に事細かな記事になっています。説明が多いので文字の密度も高いです(笑)。
こちらは尾花暁さんの文ですが、実は私も協力しています。ってか協力者が全てハンドルネームってどんな業界だよ!という感じですが、気にしないでください。メンバーは詳しい方々ばかりです(自分で言うのも何ですが)。
ぜひ読んでくださいね!
それでは。