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PDF入稿のメリット・デメリットをリリースできました(感謝)
「印刷会社が教える!PDF入稿のメリットとデメリットを徹底解説」というページを尾花暁さんと大倉壽子さんの協力をいただき、2024年12月19日にリリースできました。過去の経験や知識を可能な限りわかりやすく解説した内容になったと思っています。
PDF入稿のメリットについては「[1062]PDF形式の7つのメリット~なぜPDFなのでしょうか?」(Web Archive)が2004年1月には掲載しているので、20年ぶりの大幅書き直しになります(笑)。この頃はまだMicrosoft FrontPage 5.0で更新していた時代です。懐かしい。なにせPDF/X-4対応のアプリケーションは存在せず、Acrobat Distillerに絶対の信頼がある時代です。ちなみにタイトルに付いている[1062]の番号は当時のAdobeのサポート文書番号のマネです。ほかの人に案内するときに便利でした。
さて、リリース後、多くの方に注目いただき会社のXアカウントの投稿のブックマーク数は350超え、はてなブックマーク数は100ユーザー超えとなり、2日間で2400PV、12月28日までの9日間で3400PVとなりました。どこよりも印刷会社寄りに書いたつもりなので長く読まれるとうれしいです。
PDFユーティリティ「JUST PDF」
はてなブックマークのコメントを見ていたら以下のコメントがありました。
PDF作成の際はAdobe AcrobatではなくJUST PDFを使いましょう。買い切りです。安いです。
PDF作成の際はAdobe AcrobatではなくJUST PDFを使いましょう。買い切りです。安いです。 - Harnoncourt のブックマーク / はてなブックマーク
JUST PDFか~、またちょっとクセのあるPDF変換/編集アプリだったよなぁ…と一太郎ユーザーは思うわけです。一太郎2022プラチナユーザーなのでJUST PDF 5が付属しているので。
それで、ふと「JUST PDF」を検索したら2024年10月に新しいバージョンの「JUST PDF 6」(Amazon・楽天市場)がリリースされていることがわかりました。毎年ではないけどアップデートしているのね。えらい。※JUST PDF 5は2022年6月発売
そこでビックリするような記述が。
なんとPDF 2.0対応です。
AdobeアプリケーションでPDF 2.0出力対応できるものはない
PDFのバージョンは、一般的にはPDF 1.3、PDF 1.4、PDF 1.6、PDF 1.7あたりをよく目にすると思います。PDFのバージョンはさまざまなものがありますが、詳しくはWikipediaの以下のページを読むと理解できるでしょう。
簡単に言えば、PDF 1.6まではAdobe独自、PDF 1.7もAdobe独自のものではありましたが、ISO(国際標準化機構)で規格化されていて、ISO 32000-1:2008として扱われています。
今回話題のPDF 2.0はISO 32000-2です。現在はISO 32000-2:2020の2020年版が公開されています。またPDF/A-4はPDF 2.0ベースのPDF/Aファイルです。
Adobeのアプリケーションでは2024年12月現在、PDF 2.0形式で書き出せるものはありません。Adobe AcrobatでもPDF 1.6(Acrobat 7.0)形式もしくはPDF 1.7形式が限界です。Adobe IllustratorやAdobe InDesignでもPDF 1.7形式までです。
そもそもAdobe Acrobat、Adobe Acrobat ReaderがPDF 2.0に対応しているという情報がありません。ここにあるPDF 2.0のファイルがAdobe Acrobatで開けないわけではないのですが、PDF 2.0の機能のどこまで対応しているのかは不明です🤔
JUST PDF 6はPDFビューアーがあるので当然PDF 2.0に対応しています。他社製品(Adobe Acrobat)との比較の資料でも記載されています。
PDF 2.0とPDFビューアーの対応
「印刷会社が教える!PDF入稿のメリットとデメリットを徹底解説」でも書きましたが、PDFを閲覧するアプリケーション(PDFビューアー)はAdobe Acrobatしかなかった昔と違ってさまざまなものがあります。
PDFビューアーはOS標準のアプリケーション、ウェブブラウザー、ウェブアプリケーション、PDF編集アプリケーションなどさまざまです。これらのアプリケーションがどのバージョンのPDFにまで対応するかはアプリケーション毎に異なるので、PDFのバージョンによっては意図した通りに表示されないことも考えられます。
PDF 2.0はISOで規定されているので、今後PDFビューアーがPDF 2.0に対応していくことは間違いないでしょう。ただ、それがいつになるのかはまだわかりません。
個人的にはJUST PDF 6がPDF 2.0に対応しているからといって、PDFビューアーの対応が少ないPDF 2.0形式で保存は現時点ではおすすめできません。PDF 2.0の基本的な機能しか使っていなければ、現在存在するPDFビューアーでもほぼ問題なく表示されるかもしれませんが、ほかの人に渡すPDFであれば、PDF 1.7形式が無難な選択になるものと思われます。
JUST PDF 6の先進的な取り組みは称賛しつつ、現実との摺り合わせが必要だと思われます。
それでは、また😉