同人誌印刷と同時に電子書籍化をするe-STARBOOKSの仕組みはおもしろいのではないか


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概要 ▶ 同人誌印刷を手掛ける印刷会社が印刷と同時に電子書籍化を無料で行い、さらに配信・管理も行うサービスを開始していた。印刷サービスの「STARBOOKS」の行っている、電子書籍化の無料サービス「e-STARBOOKS」です。この「e-STARBOOKS」では、いつもの同人誌のように「印刷を発注し、原稿を入稿するだけ」。後は、細かい手間もなく自分の作品を電子書籍化してくれるのです。新サービス「e-STAR
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同人誌印刷を手掛ける印刷会社が印刷と同時に電子書籍化を無料で行い、さらに配信・管理も行うサービスを開始していた。

印刷サービスの「STARBOOKS」の行っている、電子書籍化の無料サービス「e-STARBOOKS」です。この「e-STARBOOKS」では、いつもの同人誌のように「印刷を発注し、原稿を入稿するだけ」。後は、細かい手間もなく自分の作品を電子書籍化してくれるのです。
新サービス「e-STARBOOKS」に注目! - ニュース - アニメイトTV

なぜかソースがアニメイトTVなのは気にするな。


これはおもしろいサービスであるし、今後同人誌の印刷会社が続々とこの手のサービスに乗り出すのではないか。


電子書籍販売のポイントを通じてサービス利用の促進を図る

今回の電子書籍の無料作成でうまいな、と思えたポイントは収益の換算がポイントになっていて、その貯めたポイントをそのままそこの印刷会社の印刷サービスに使えるようにしたところではないかと思います。


同人誌印刷は傍から見ていると、お客様のリピート率が大変高そうな感じではあります。
このリピート性を更に向上させるには、リピート顧客に対しての特別サービスを行うことが考えられます。


それは割引サービスなのか、その他のサービスなのかは、各社さまざまの取り組みがなされているとは思います。



今回の電子書籍の収益をそのまま次の印刷サービスに使えるというのは、次のポイントで印刷会社と作者(お客様)にメリットがあります。

  • 印刷会社:ポイントに現金化以外の使い道があるので、電子書籍販売による収益(印税)を毎回毎回現金で作者に支払いをする作業がなくなります
  • 作者(お客様):稼いだ分のポイントで印刷料金が実質割引になって嬉しい/収益受け取り用口座を用意しなくても良い

実際に電子書籍販売サイトを運営していると、わかるのですが作者への収益支払い、つまり決済は大変な作業になります(まだ私は作者が少ないから良いですが、作者が100人や1000人とかではかなり大変だと思います)。

その決済作業がなく、単なるポイントの加算・減算だけであればかなり作業が減ります。つまりコストが下げられます。


作者の方のメリットは書いてあるとおりです。


現金化できるポイント数がリピート客を作るキー

実はこのシステムは5000ポイント以上からしか現金にすることができません。このため5000ポイント未満の場合は、貯めておき5000ポイントに達するのを待つか、そこの印刷会社で使うしか方法がありません。これはうまい囲い込みだと思いましたね。

貯まったポイントは、5,000pt以上から売上金としてあなたの銀行口座へお振込みが可能となります。
5,000pt未満の場合でも、同人誌印刷にご利用いただける割引チケット番号への引き替えが可能です。
e-STARBOOKS | 売上金のお取り扱いについて

手数料が60%で、作者の収益が40%なのですから、最低でも電子同人誌を12500円以上販売しなければ現金化することができません。
いくらで販売するかは作者によって異なると思いますが、これはちょっとしたハードルですね。


作者としての作業は基本的に電子書籍化のサービスに申し込むだけで作業はほとんど無く、無料で電子書籍の変換が行われ、配信されるわけです。
作者としては、そんなに売れなくても、販売された分のポイントを利用して少しは次回の印刷料金が割り引かれる、そう思えば積極的に利用してしまうのではないでしょうか。


ポイントを現金にしない限り、資産の流動性が全くないので、ポイントはあくまでその印刷会社だけで使用できるポイントでしかありません。
印刷会社としては、その現金化できないポイントを利用するが為にまた作者が印刷サービスを利用することを望んでいるわけです。
先ほどの現金化への少し高いハードルは、印刷サービスをまた利用してもらうために必要なハードルなのです。(それもポイントを利用して印刷したユーザーはきっと損したとは思わない)



損をしたと思わせない囲い込みサービスの方法は参考にしていきたいですね。


【おまけ】電子書籍アプリについて

iOS用アプリである「e-STARBOOKS」はiPad用アプリであり、iPhoneしか持っていない私は試すことはできませんでした。

しかし、どうやってアプリ内販売を行っているのか?と興味を持ったので調べてみると、スクリーンショットからすると、同人誌をアプリのアドオンとして販売するようですね。

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こういうパターンのアプリがどれくらいあるかはわかりませんが、うまい方法だと思いました。

設定できる最低価格は1App Store単位の85円からとなっており、Appleの気分次第で最低価格は変わるようです。作者の意向は価格に反映されない恐れがあるわけで、それも困ったものではないかと思います。

配信する作品の価格は、85円から自由に設定することができます。

※価格はapple社のレート変更に伴って、変動します。
e-STARBOOKS | 作品の配信について


【一応】注意

所属する会社・団体の意見が反映されたものではありませんのでご留意下さい。
あくまで個人的な見解です。



【宣伝】関連サイト

私が所属する会社・団体は以下のDTP・印刷関連専門の電子書籍販売サイトを運営しています。よろしくお願いいたします。
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