日本のCMSシェアで3位にホームページビルダーが入っているのを見て考えたこと


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概要 ▶ 「CMSCrawler」では世界中のサイトを巡回して何のCMSを使っているかを調べており、1位はWordPressでしたが3位はホームページビルダー。この結果からビジネスを考えてみました。
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Twitterを見ていたら、「#wcan」というハッシュタグが見えて、何となく見ていたらこんなツイートがあった。(WCANはWeb Creators Association Nagoyaの略で名古屋を中心としたエリアでWEB 制作に携わっている人、WEBに興味のある人のグループのこと)



MovableTypeの方でも有名な長谷川さんのツイートですが、ハッシュタグの前後の流れからCMSのシェア率の話らしい。
どんな感じだったのだろうかと、見てみるとかなり驚いた。

CMSの日本のシェアはこんな感じになっている。
「CMSCrawler」というサイトで世界中のサイトを巡回して何のCMSを使っているかを調べているとのこと。

そこには国別の比率があり、日本は以下の割合だった。

20131221-日本のCMSシェア-01
画像出典:Publishing tool statistics web servers placed in Japan(CMSCrawler)

10位までを抜き出してCMS名と市場シェア(マーケットシェア)だけに絞った表が以下の通りだ。


使用しているCMS市場シェア(%)
WordPress46.74
IBM WebSphere 22.89
JustSystems Homepage Builder9.40
Movable Type6.29
Adobe GoLive1.93
XOOPS1.57
FrontPage1.54
TypePad.Com1.24
IBM HomePage Builder1.01
Quick Homepage Maker0.94

WordPressが圧倒的な市場シェアを持っているのは感覚的に分かっていたが、それにしても約47%と半数を占めているのには驚いた。

同時に3位にジャストシステムのホームページビルダー、9位にIBMのホームページビルダーが入っており、合わせると10%超を占めることになる。

言い方を変えれば、WordPressの市場の1/5もホームページビルダーを使っているのである。
これは結構大きな市場だ。

ホームページビルダーを使うユーザーはそんなにスキルが高くないかもしれないが、ホームページビルダーでこんなことがしたいのにやり方が分からない…というユーザーも少なくないはずだ。

Web制作者としてはCMSでWordPressを使ってくれれば制作もメンテナンスも楽だろう。しかし、ユーザーが新しいシステムを毛嫌いしてWordPressを認めてくれないかもしれない。
そういった理由によりWordPressの提案で受注を取れない人は、逆にこのホームページビルダーを愛用している人達にターゲットを向けてサポートを提案すればかなりの市場があるということが言えるのではないか。

規模が大きくなってきて、本格的なCMSが必要になれば、WordPressへと移行してもらうという提案も有効かと思う。


ホームページビルダーの最新版(現在ホームページビルダー18)ではWordPressへの連携機能も充実してきているようで、WordPressのフロントエンドとしても使ってもらえれば便利なのかもしれない。
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画像出典:WordPress対応が進化 | ホームページ・ビルダー18(ジャストシステム)


また、ホームページビルダーのモバイルアプリ(無料)はホームページビルダーユーザーではなくてもWordPressユーザーなら使えるようなので試してみては。

更新しやすいインターフェースや、電波が届かないエリアでも作業内容を保持するといった、特に移動中の作業に着目した無料アプリです。ホームページ・ビルダーのユーザーはもちろん、そうでない方でもWordPressをご利用であれば、どなたでもお使いいただけます。
hpb pad for WordPress:場所を選ばずにWordPressの更新ができる無料アプリ|ジャストシステム


ウェブ制作に関わっている人は、単に「ホームページビルダーを使っている」というだけで、笑い飛ばすのではなく、コンテンツを作り出したい人、発信していきたい人に寄り添っていくことも、ウェブ制作のビジネスとしてとらえてみてはいかがだろうか。

CMSのシェアを見てそんなことを思った。

それでは。


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