「Galaxy Note 3の公式Android 4.4.2ファームウェア「N9005XXUENA6」が流出」(juggly.cn)によれば、現在Galaxy Note 3のAndroid 4.4(Kitkat)のファームウェアがテストされているようです。
本文では「1,2か月中に配信開始となる可能性」とあり、グローバルモデルでは、2月~3月にAndroid 4.4へアップデートされるようです。
docomoのGlalaxy Note 3(SC-01F)はキャリア独自のアプリなどがあるため、配信はまた数ヶ月先になるかと思いますが、初代Galaxy Noteのように全然4.1へアップデートされない(グローバルモデルのファームウェアアップデートから1年くらい掛かっている)ことも考えられるので気長に待ちましょう。
夏頃までにAndroid 4.4になればと希望を述べておきます。
※追記
グローバルモデルに配信が1月13日に始まったようです。予想よりも早い配信だったので、夏の前にはdocomoにもアップデートの配信が来るかもしれません。楽しみですね。
さて、Android 4.4になると何が変わるのでしょうか?
Android 4.4の変更点について
公式のAndroid 4.4の案内はこちら。
これではわからないので、以下のページを参考にしてみます。
- 塩田紳二のアンドロイドなう (52) 「android 4.4 "Kit Kat"」の内部的な変更点(マイナビニュース)
- 何が変わった? Android 4.4 KitKatの主な8つの変更点をおさらい(すまほん!!)
すると以下の点が大きく変わるようです。
- メモリ消費量が減ることによるスムーズなアプリ切り替え
- マルチタスクの最適化によるアプリのスムーズな動作・省電力化
- アプリを動かすためのJavaのランタイムがDalvik VMとARTから選べる(開発者用)
- ホームアプリの切り替えの簡素化
- 赤外線のサポート
下の2つは既にGalaxy Note 3の設定画面でホームアプリ切り替えが簡単にできるようになっていますし、Watch Onのアプリで、テレビのリモコン代わりに使うことができるので、それがOS標準になると言うことでしょう。
メモリの消費量が減る事に関しては低スペックのマシン対策のようで、メモリを3GB搭載しているGalaxy Note 3には関係がないようです。
なお、ざっとNexus5を見てみたところ、zRAMもKSMも使われている形跡を見いだすことはできませんでした。前述のパラメーターは、メモリが2ギガバイト未満のハードウェアで有効なオプションと考えられます。
塩田紳二のアンドロイドなう (52) 「android 4.4 "Kit Kat"」の内部的な変更点 | マイナビニュース
JavaのランタイムにARTというものが使えるようになるとありますが、これは高速化と省電力化に寄与するようで、アプリが更にサクサク動くのと、バッテリーがより長持ちするのは歓迎です。
以下の例は顕著な例で、CPUを連続して使用する処理の場合、かなり高速になるようです。しかし、目に見えてあらゆるアプリが早くなるワケではないようですが、細かな高速化・省電力化の積み重ねがより快適なシステムを作るので、改善するのはうれしいですね。開発者用でその実力や安定度は未知数ですが期待したいところです。
QuickOfficeに8メガバイトほどのExcelファイルを読み込ませてみました。すると、読み込み時間に約3倍程度の差が出ました。
塩田紳二のアンドロイドなう (52) 「android 4.4 "Kit Kat"」の内部的な変更点 | マイナビニュース
AnTuTuベンチマークにおいて、Dalvikに対してARTは、総合では少しずつ速くなっているが、劇的な変化ではなく、さらに詳細項目では一長一短 な結果が出ている。スクロールなどは少し速くなった気もするが、体感的にもほとんど差は感じない。参考までにGoogle Octanceは2492(Dalvik):2515(ART)だった。
気になるバッテリの持ちは、まだ使用期間が短いため何とも言えない状況だが、この原稿を書くため、普段よりハードに使っているものの、バッテリの減りが遅いように思う。
【西川和久の不定期コラム】Google、「Android 4.4」 ~新仮想マシンARTを搭載 - PC Watch
ベンチマークによっては非常に良いスコアも出ているようです。素早く効率よく処理できるようになるということはそれだけ、CPUを低電力の状態に置けるようになり、バッテリーが長持ちすることに繋がりますね。
次に、ランタイムをARTに変更し、同様にテストする。
すると、トータルスコアは12,232を突破した。Dalvikと比べて、約50%アップの成績だ。
CPUのスコアは、38,537を記録。Dalvikと比べて約2倍のスコアとなった。
Nexus 5(Android 4.4 KitKat)ではベンチマークスコアを50%アップ可能、ランタイム「ART」の実力 CPUスコアは2倍 | アプリオ
しかし、最適化があまりされていないので、まだまだテスト段階だというご意見もあり、今後の更なる開発が期待されます。
このように現状のARTはAOTのしくみを入れただけというレベルで、コンパイルの最適化もJavaVMの実行環境としての最適化もまだ入っていません。正式版になったときには、このあたりは改善されている可能性が高いと思っています。
Android 4.4 のARTのコンパイルしたコードを見た感想 - 組み込みの人。
Android 4.5(?)となる次のOSアップデートで正式採用となる可能性がGoogleから言われているようです。
Google said today that ART could replace Dalvik at the next possible opportunity, likely the next update to the Android operating system.
Google Says It Could Replace Dalvik Runtime In Next Version Of Android ? ReadWrite
参考:新しいAndroidのランタイム「ART」でアプリの動作が快適に(ReadWrite Japan)
まとめ
結果としてみてみると、Galaxy Note 3のAndroid 4.3からAndroid 4.4へアップデートすることで、マルチタスクの性能などが向上し、省電力が期待されますが、JavaのランタイムARTに関しては開発者向けということで、現在の所、一般的な方には大きな変更は感じないかもしれません。(ただしGalaxy Note 3にAndroid 4.5も用意されればかなり高速になるのではないでしょうか)
それでも、Galaxy Note 3はGalaxyシリーズでもトップ性能を持ったフラグシップマシンです。
まずはAndroid 4.4により更に快適な環境ができることを期待しましょう。
それでは、よいGalaxy Noteライフを。